コロンビアの黄金博物館に黄金ジェットが保管されている。黄金ジェットはジェット機のような形をしているオーパーツだ。重厚感のある輝きと穏やかな陰影を併せ持つこの遺物は、一見すると戦闘機やスペースシャトルのように美しく、長い間我々を魅了してきた。
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目次
黄金ジェットとは
様々なものを連想させる黄金ジェットは、鳥やコウモリなどと解釈されることもあるが、航空力学的に正しく配置された主翼や水平尾翼などから、飛行機をモデルにしたことがうかがえる。
羽と頭には燻しのような模様が刻まれている。光り輝く黄金と、翳りのある溝が陰影を創り出し、美の目的を果たしている。
この美しい遺物を世に提示したのは、1969年アメリカの動物学者アイヴァン・T・サンダースン博士である。
黄金ジェットのサイズと時期
幅は5センチ、厚さ1.5センチの黄金性のペンダントである。前コロンブス時代の領主の墓から出土したもので、一五〇〇年前のものと推定されている。
黄金ジェットに似た遺物はベネズエラやコスタリカなどでも発見されている。
飛行機である可能性
黄金ジェットには垂直比翼があるから、昆虫や鳥ではないといわれる。現地アマゾン川に棲息するプレコという魚をモデルにしたという意見もあるようだ。
ジェット機のような飛行物体と考えるのが妥当だ。
飛行機の設計技師は以下のように述べている。
直線的はデルタ翼は、とても鳥などの翼とは考えられない。垂直に立った尾翼も航空機独特のものだ。翼は重心と一致するためにはもっと前にあるべきだが、もし機尾にジェットエンジンを備えていたとしたら話は違う。
神々の遺産オーパーツ大全 より
他には、このような記述がある。
ニューヨークの航空宇宙研究所が「黄金ジェット」のひとつを実際に用いて風洞実験を行ったところ、現代の飛行機の特性を全て備えていることが明らかになった。
オーパーツ大全 より
1997年には、黄金ジェットのラジコン模型を作って、実際に飛ばした人達がいた。
これらのことから言えるのは、黄金ジェットの形状は航空機である可能性が高いということだ。
しかし、もし黄金ジェットが500年〜800年に作られたのなら、どのようにして、その時代に航空力学の知識を獲得したのだろうか?
黄金ジェットはインチキ品か?
実は数多くの黄金ジェットが発見されている。飛行機の形をしたものは一部で、後はエイ・魚・昆虫などが多い。一見魚の形のものでも見ようによってはジェット機に見えるものもある。
またサンダースン博士は黄金ジェットを自ら発掘していない。工芸専門家から入手している。つまり出土時の経緯は不明である。
まとめ
黄金ジェットが偽造品だろうが、最近作られたものだろうがオーパーツの魅力が失われるわけではない。我々は美に惹かれる生き物だ。黄金ジェットの美しさは、その形状に置いてこそ、発揮される。
オーパーツが展示されていた場所
コロンビアの首都ボゴタ:国立銀行付属黄金博物館
参考文献
- 神々の遺産オーパーツ大全:並木伸一郎
- オーパーツ大全:クラウス・ドナ、ラインハルト・ハベック
- マヤ・インカ文明の謎
- 謎解き古代文明:ASIOS