マヤ文明の遺物!パナマのオーパーツ「黄金ブルドーザー」の真相を解明

マヤ文明の黄金ブルドーザー

黄金ブルドーザーとは、1920年台に中米パナマ南部の墳墓から発見されたマヤ文明の遺物。背中に四角形のエメラルドが嵌め込まれた黄金製の装飾品である。

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黄金ブルドーザーの概要

パナマ南部のコクレ県の墳墓から大量の副葬品とともに、黃金製の装飾品とともに出土した。

背中に緑色のエメラルドが嵌め込まれており、考古学者はジャガーやワニをデフォルメした装飾品とした。しかし、細部を観察すると装飾品にしては不自然な点が多い。

不自然なところ

画像出典:Дмитрий Мыльников

しっぽの部分には歯車があり、まるで機械を彷彿とさせる外観なのである。尻尾に歯車がついている動物は存在しない。

尻尾の付け根には、サイドミラーのようなものがある。顔から生えている髭は、ペダルのようだ。

さらに不可解なのは、エメラルドの部分が、まるで台座のようなのだ。誰かを乗せるためのものとしか思えない。

画像出典:世界の謎、古代ではありえない技術のオーパーツ – NAVER まとめ

尻尾の先端には2枚の歯車が左右に付属し、三角板がぶら下がっている。ユンボのアームに、土を掘るパケットがぶら下がっているようである。

口から左右に飛び出している髭は、クローラの操作をするハンドルだろうか。飛び出した目はライトに見える。こうして眺めてみると、もはや動物には見えない。マヤ人が使っていたユンボだ。

この像をみた動物学者のアイヴァン・サンダースン博士は、動物の装飾品という説について、以下の点が不自然だと指摘した。

  • 後ろ足の関節が逆になっている
  • 尻尾の断面図が長方形である

サンダースン博士は「古代のブルドーザー」という説を唱え話題となった。

ちなみに、こちらがワニの骨格である。

ジャガーという可能性もある。ジャガーは中南米において頂点捕食者の地位にあり、オルメカでは畏怖され崇められていた。メソアメリカおよびアンデスでも信仰の対象となる特別な存在であった。

比較すると、ジャガーやワニに見えないこともないが、歯車や台座の説明がつかない。基本的に、歯車は動力の分割や、組み合わせで原則・増速に使われる。やはり、これは古代のブルドーザーを示しているのだろうか?だとしたら、一体誰がどのように使っていたのだろうか?

真相

サンダースン博士は、ブルドーザーの模型だと考えた。尾は歯車連動式の巻き上げ機、掘削用のアーム、先端の三角形は泥除け、頭部はバケット、胴体の周囲はキャタピラ、足の関節部分は重量のあるものを支えたと見立てたようだ。

しかし、この遺跡から、重機によって工事を行ったという記録は出ていない。また、肝心の内部の動力を説明する設計図のようなものも見つかっていない。したがって、マヤ人達が自らこの機械を開発し使っていたとは考えがたい。

だからといって、知的生命体のようなものが、UFOからブルドーザーを運んできて、それをマヤ人が模型として残したと考えるのは飛躍しすぎている。

最も難解な部位である歯車に関しては、歯車ではなく太陽や尻尾の装飾だったのだろうか。実は、メソアメリカ文明では、車輪の乗り物はなかったが車のおもちゃは見つかっているので、車輪の原理は知っていたのではないかとも考えられる。

この黄金ブルドーザーは、細部が細かく作られており、最も畏怖されていた動物のジャガーを模したように見えることと、中南米で神聖なものとして宗教儀式にも用いられたエメラルドが埋め込まれていることから、王など地位の高い人へ献上するための装飾品、もしくは特別な祭祀用と考えるのが妥当であろう。

オーパーツが展示されていた場所

アメリカ:ペンシルベニア大学考古学人類学博物館

参考文献
  • 神々の遺産オーパーツ大全:並木伸一郎
  • オーパーツ大全:クラウス・ドナ、ラインハルト・ハベック
  • マヤ・インカ文明の謎

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